当社のボルネオ・ナッツ・バター(通称イリッペ・バター)は全てForestwiseから購入しており、当社はForestwiseの日本代理店です。
Forestwiseは、インドネシアの熱帯雨林が急激に消失している現状を食い止めるためには、何よりもその森と共に生きてきた人たち=ダヤク人の生活を経済的にサポートすることが必要と考えています。
それには、熱帯雨林の価値ある資源(#RainforestValue)を、その森林を損なわずにお金に替える、つまりそれらの資源を、マーケットのニーズに合わせた製品・品質に創り上げ、販売して行くことが大事です。
これらのミッション・考え方は当社と共鳴するもので、私たちは国境を超え、パートナー企業として一致協力して活動しています。
Forestwiseと合同会社TEMBAWANGはボルネオの熱帯雨林を維持すべく、それが本来持っている価値を最大化する「#RainforestValue」の創出に取り組んでいます。それは、熱帯雨林を傷つけずに収穫された原料を使って、価値ある製品の市場を開拓することです。
さらに、熱帯雨林の維持に貢献することは、野生動物の保護、地域住民の雇用と収入の創出、安全な水、新鮮な空気、肥沃な土壌の保全にも寄与することになるのです。
#RainforestValueとは?
過去50年間に、ボルネオの50%以上の熱帯雨林が失われてしまいました。
ボルネオ島の熱帯雨林の大半が、 材木や製紙業のために伐採され、その跡地は単一栽培のプランテーションに利用されました。このような破壊行為は、熱帯雨林とともに生活を営んでいる人々や野生生物の生存に悲惨な結果をもたらしています。 →もっと見る
熱帯雨林製品の市場開拓
私たちの使命は、熱帯雨林にダメージを与えずに収穫された原料を買い取り、それらから作られた熱帯雨林製品の市場を開拓することで森林破壊を止めることです。
私たちは、イリッぺ・ナッツ、クミリ・ナッツ、ココナッツ椰子、アレン椰子、野生蜜蝋などから住民の代替収入源を創出しています。残された森林の経済的価値を高め、森林コミュニティに森林保護を継続するための健全なインセンティブを与えているのです。
自社工場での加工と品質管理
Forestwiseは、これらの熱帯雨林から採れた原料を自社工場に持ち込みます。ここでそれらの原料は、化粧品や食品業界向けの、高品質で価値のある製品に加工され、#RainforestValueを生み出しています
熱帯雨林は実は儲かる!
単一作物のプランテーションでは、1ヘクタールあたり年間平均約18万円の収益を上げています。
私たちの計算では、豊かな熱帯雨林から収穫できる産物がきちんと加工されて市場に出れば、この数字は2倍になります。正しいやり方で市場につなげ、熱帯雨林を守る方が、野生動物にも人間の経済にも実はプラスになるのです。
イリッぺバターを購入すると、どれだけ森林保全につながるのか?
Forestwiseはインドネシア・西カリマンタン州内25の村でイリッぺ・ナッツを採集している700以上の農家と契約を結び、イリッぺ・ナッツを継続的に購入しています。この25の村の総面積は、200,000ヘクタール以上で、東京都全体の面積とほぼ同じです。
イリッぺ・ナッツを購入することで、この木が生えている森の価値が高まり、地域社会に森を守り続けようという機運が高まります。現在、Forestwiseはこの森林保護の機運を確実にするため、Forestwiseと森林保護協定(=村内の森林を伐採しない限り、その村からイリッぺ・ナッツを購入する)を結んでもらえるよう、働きかけを行っています。すでにイリッぺ・ナッツの主な供給元である6つの村と同協定を結んでおり、その6つの村の森林面積は36,000ヘクタール以上(東京都23区の約半分)になります。
合同会社TEMBAWANG代表の広若は1990年からインドネシアの農村の生活向上事業に関わって来ました。その過程で思いを同じくする多くのインドネシア人の友人たちと親交を深め、日本からできることをやって来ました。2004年のスマトラ津波の際も、現地NGOが救援隊を出すということで、日本から救援金を募り、救援物資とともに15名の救援隊を3回送ることができました。
しかし、今インドネシアで一番の問題は、先祖伝来の伝統林が消失していることです。その思いを共有する仲間が2016年に集まり、熱帯雨林の象徴であるテンカワン(イリッペ・ナッツの木)を軸にして森林保全をもっと盛り上げていけないかと会議を開きました。広若もそこに呼ばれましたが、そこにForestwise CEOのDirk-Janも来ていました。彼はその時は前身の熱帯雨林保護の財団にいたのですが、すでにテンカワンを軸にして、現地の生活を支援することで、森林保全のサポートをするために全力を注いでいるところでした。私達は意気投合し、都市部での会議が終わった後、飛行機と車を乗り継いで彼らの工場に行き(命がけでした・・・)、彼らが人生をかけてこの事業を進めていることを知りました。
それからも1年ごとに工場を訪れ、率直な意見交換をし、お互いの進捗状況を確認して来ました。CEOであるDirk-Janはインドネシア語も堪能で人柄もよく、村の人たち、特に子どもたちに人気があります。奥さんのAlexandraもモデルのような美形なので現地でモテモテです(笑)。
インドネシアでイリッペ・バターを製造しているところは他にもありますが、品質管理等の点から考えるとForestwiseが群を抜いています。そこで今回、長い付き合いもあることから彼らの製品を私たちが全国的に販売するということで、当社がForestwiseの日本代理店となった次第です。志を同じくする会社同士で、地球のため、子どもたちのためにビジネスを進めて行きたいと考えています。